入居者の病状説明が原因で家族とトラブルになった場合の介護施設の対応とは?
入居者が正しく病状説明を行わなかったために適切な対応ができず、その家族とトラブルになってしまう場合はままあります。
このような場合、介護施設としてはどのような対応をすればよいのでしょうか。
本稿では、入居者の病状説明が原因で家族とトラブルになった場合の介護施設の対応について解説していきます。
介護施設の対応
家族とトラブルになる場合、大抵は家族がクレームを入れる形で問題が顕在化します。
そのため、まずは家族がそのような不満を持っているのかを聴取し、その内容を確認することです。
そもそも家族のクレームが不当なものである場合には聞き入れる必要がないため、事実確認による整理を行います。
この際、話し合いについては録音やメモなどによって後々証拠として残るようにしておくとよいでしょう。
また、責任の範囲は明確にしておく必要があります。
トラブルについては、入居者の病状説明が原因となっている部分と、こちら側の過失に分けて整理し、適切な対応を取る必要があります。
トラブルの再発防止のための対応策
トラブル防止策を講じていたにもかかわらずトラブルが生じた場合、再発防止のために対応策を練ることも重要になります。
具体的には、トラブルの状況について再検証を行い、その調査および報告書の作成をすることが考えられます。
報告書の内容としては、トラブルが発生する以前の入居者の様子、トラブルが発生した時の状況及び実際に行った対処、トラブルの原因が挙げられます。
これは、家族や自治体への報告とともに、トラブルについて分析し、どうすればトラブルが起きなかったのか考えることに繋がります。
そうして考えた再発防止策についても、報告書に記載することになります。
また、特に入居者の病状説明が原因で家族とトラブルになった場合は、再発防止のために、入居者に対して病状についてのしっかりした聞き取りを徹底することや、入居者からの説明で曖昧な部分や不明瞭な部分がある場合にはきちんと確認を行うこと、日頃からの観察で患者の説明した病状と実際の病状との間に差異がないかを確認することなどが大切になります。
医療機関・介護施設の顧問やトラブル対応に関することは弁護士 山田大仁まで
入居者の病状説明が原因で家族とトラブルになった、契約トラブルの場合には、どこまでがこちらの責任で、どこからが入居者の責任かを切り分けて対処することが重要です。
また、トラブルが再発しないように、一度起こったトラブルについてはしっかりと分析しておくことや、入居者の病状説明についてはよく確認を取り、その実態と照らし合わせておくことが望ましいです。
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